セレクトショップの開業で売上げキャッチコピーに騙されないように

売上の勘違い

3ヶ月で売上げ100万円達成!とかモール出店の宣伝で見かけることが多いと思います。たしかに売上げは達成しているのかも知れませんが、その売上げの内訳は、ほとんどが非公開です。モールに釣られて売上げキャッチコピーに騙されないように。

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モールのキャッチコピー

モールも出店してほしいがために魅力的なキャッチコピーを並べています。その一つが「売上げのキャッチコピー」です。「出店3ヶ月で売上げ100万円達成!」のような感じです。でもここまで売上げを上げた店舗がどのように売上げを達成したかはあまり細かくは書いていません。仮に100万円達成していたとしても、広告費用に高額な費用を掛けていた結果かも知れませんし、他のモールで出店してた運営経験のある店舗かもしれません。商材が当たってたまたまなのかもしれません。いずれにしても、モールに出店して売上げが勝手に上がってくれるわけではないということを理解しておきましょう。

モール側の利益

モール側も利益を求めます。ただ出店料だけを払ってくれる店舗よりも、出店料だけでなく「売上げも上げる店舗のほうを応援」してきます。売上げが少ない店舗を応援するんじゃないの?と普通は思いますよね。しかし、売上げが少ない店舗は、モール側が受け取る「売上手数料(ロイヤリティー)」も少ないので、モール側もそのぶんだけ利益が入ってこないのです。モールの売上手数料が入ってこない店舗はその代わりに、「広告」や「イベント」などの販促物を購入してもらうことで、モールも利益を取るのです。広告やイベントなどが功を奏して売上げが上がれば、モールにも売上手数料が入ってくるという仕組みになっているのです。

売上げのからくり

高い売上げを叩き出していても、実際に内訳を見ると大きな差があるものです。

例えば、
【A店】月間売上
アイテム数:100
在庫数  :各1個
合計在庫数:100
商品定価 :1万円
仕入原価 :4000円
1個あたり利益:6000円
総利益1万円-4千円=6000円x100在庫=60万円

【B店】月間売上
アイテム数:100
在庫数  :各3個
合計在庫数:300
商品定価 :1万円
仕入原価 :8000円
1個あたり利益:2000円
総利益1万円-8千円=2000円x300在庫=60万円

まとめると、
【A店】月間売上100万円、利益60万円
【B店】月間売上300万円、利益60万円

上記で言うと【B店】300万円で、【A店】100万円の3倍の売上を上げています。しかし利益で見ると、利益60万円で【A店】も【B店】も結果は同じということになりますね。売上げのからくりです。

このように、実際に売り上げだけを見るとさも儲かっているように感じますが、実際には売上げが上がっているから儲かっているというわけではないのです。

情報屋の営業電話

ネットショップを運営していくと、
営業電話がかかってくることがよくあります。

ほとんどがSEOや広告などの有料の話なのですが、
話のきっかけとして「他店の売上情報」を引き合いに出すことが多いです。
弊社を利用して数ヶ月で成果が出たとか、そんな感じです。

大手モールなどからの直接の電話ならまだ話は分かりますが、
中小企業なのか個人なのか分からないとこからの電話ほど、
適当な情報を並べて来るので注意してくださいね。

このサービスを利用してこれだけ売上が伸びました!とか、
何とでも上手いこと言ってきますし、偽ることも簡単です。

営業電話は、電話をかけてなんぼという仕事。
成約に繋がればラッキーって感じなだけです。

おわりに

他店は独自の運営方法があるからこその売上であって、
純利益を出してみたら意外に儲かっていないかも知れません。
薄利多売のショップだったら、
売上の数字は上がっていても利益はものすごく低いですよね。
代わりにしっかり利益を取っているショップだったら、
売上と同時に利益も大きくなります。

自分のショップの運営スタイルをどう行うかで、
利益は大きく変わってきますし、
売上の意味も大きく変わってくると思います。

売上げキャッチコピーに踊らされないように、しっかりと見きわめましょう。

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