セレクトショップの運営にコンサルタントは必要?

コンサルタント

楽天やYAHOOなどでショップを運営していると、コンサルタントから経営のアドバイザーとして、ダイレクトメールや電話がかかってくることがあります。
コンサルタントとは言わなくても、よくよく話しを伺うと、結果的にはコンサルだということは珍しくありません。
そのコンサルタントはショップを運営する上では本当に必要なのでしょうか。
ここでは、僕が15年に渡りショップを運営してきた体験談を交えてお話したいと思います。

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コンサルタントの定義

ネットで検索すると、コンサルタントとは「助言や指導を行う専門家、相談役」とあります。
ニュース番組などを観てると、「経営コンサルタント」と言われる人をよく見かけると思います。また事業を行なっている人であれば、商工会議所や日本政策金融公庫を通して経営コンサルタントと言われる人と多かれ少なかれ出会うことがあると思います。しかし現実は「コンサルタント」という定義が非常に曖昧になっていると思います。
確かに「○○のコンサルタント」と明確に表現をする人は良いと思います。
例えば「不動産コンサルタント」「照明コンサルタント」などです。
不動産コンサルタントであれば、不動産に関する知識を元に、助言や指導、相談もできるでしょう。照明コンサルタントも照明の知識があるからこそです。

現在ではさまざまなジャンルのコンサルタントで溢れています。
ざっくり言ってしまえば「快眠コンサルタント」は睡眠に特化したコンサルタントはとても分かりやすいですね。
こうして後から後から続々と多彩なコンサルタントが増えているのです。
このようにコンサルタントと一口に言っても、その専門とするものは異なることがお分かりいただけると思います。

コンサルタントは必要?

ショップを運営するということは、当然ですが売上げとの格闘の日々になります。
思うように売上げが伸びる時もあれば、想定外に売上げが落ち込む時もあります。
これはどの企業でも必ず起こることです。どう足掻いても売上げが思うように上がらないときや、ショップの方向性を見失いかけたとき、コンサルタントは有意義な存在となると思います。
でも本当にコンサルタントは本当に必要なのでしょうか。

コンサルタントはある意味で「知識を提供する営業マン」です。
そしてコンサルタントの方々も報酬があるからこそ知識を提供していきます。
そこで一度逆の立場になって考えてみてください。
あなたが専任のコンサルタントとして企業と契約できたとします。
先ずあなたは企業に対して報酬設定はどうしますか?
成果報酬にしますか?月極め報酬にしますか?またそのほかに、交通費、訪問日数、なども発生してきます。
さらに知識を提供するコンサルタントとは言っても、企業と一時的なお付き合いにするわけにもいきません。なぜなら継続して報酬を得ないと職業として成り立たないからです。
あなたが売れっ子のコンサルタントなら引き合いも多いと思うので話は別ですが、名も無きいちコンサルタントとなれば継続して報酬を得なければなりません。
例えるなら「パソコン教室」が分かりやすいでしょう。
パソコン教室は基本的にパソコンを使いこなせない人が通いますよね。
パソコン教室はパソコンの使い方を少しずつ教えながら、生徒に覚えてもらうのです。
その場で一気には教えません。少しずつです。この「少しずつ」が重要なポイントなのです。少しずつ教えるからこそ、継続して利用してもらうことに繋がっているのです。
コンサルタントも継続して利用してもらわないと職業として成り立ちません。
あなたがコンサルタントだとしたら、持っている知識を一気に教えますか?
少しずつ教えていくことになるはずです。そうしなければ長いお付き合いが出来ないからです。
本題に戻りますが、コンサルタントは必要かというと、
必要なときだけ利用する」というのが正解でしょう。
コンサルタントの商売としての駆け引きに、だらだらとお金を投資する必要は無いと思います。なので「必要なときだけ助言を受ける」のが最善と言えると思います。

コンサルタントの現状

昨今は多彩なジャンルのコンサルタントで溢れています。
これといった資格を持っていない人でも「自称コンサルタント」で通している人も多くいます。それだけコンサルタントは開業しやすい職業とも言えるでしょう。
例えばパソコンに関する資格を持っていなくても、パソコンの知識や経験が豊富であれば、
まったくの素人の方からしたらパソコンに精通している人と認識されますし、パソコンのコンサルタントでもとおってしまいます。
現代ではパソコンの普及により宣伝することも容易になりました。
インターネット上には個人で活動をしているコンサルタントも多く見かけます。
しかし残念なことに一部のコンサルタントには、疑問を抱かざるを得ないコンサルタントもいます。

僕も過去に何十人ものコンサルタントとお会いしてきました。
しかし気の合うコンサルタントには巡り合えませんでした。
例えば、案件を手広くやり過ぎて、案件をこなしきれないコンサルタント、別途料金でコンサルティングも請け負うという税理士、ネット上だけで全て済まそうとする自称コンサルタント、一般的な知識しか知らない通販コンサルタント、聞いてやってるんだという横柄な態度の中小企業診断士、などなど。

コンサルタントという響きのいいフレーズと、心理的に印象付けしやすいということもあり、残念ながら、なんちゃってコンサルタントや、副業コンサルタントが実在するのです。

コンサルタントのポジション

コンサルタントはあなたの会社にとって主役ではありません。
ヒーローでもなければ、先生でもありません。
ではコンサルタントのポジションとは何か。
それは「専門知識を持った相談係」なのです。
この「専門知識を持った相談係」と表現したのには理由があって、
コンサルタントは相談係で、「決断」はあなたが決めることだからです。
なのでコンサルタントが物事を決める立場ではないのです。
分からないことや相談に乗ってほしいことは、コンサルタントにがんがんぶつけるべきです。それがコンサルタントの仕事ですので。ただし決断はコンサルタントに求めてはいけません。コンサルタントはあなたの仕事の尻拭いまではしてくれません。
例えばですが、「A」「B」「C」のどれか一つを選ばなければならないとします。この「A」「B」「C」に対して、コンサルタントは「専門的見解」を述べてきます。
その「専門的見解」を参考にして実際に仕事を進めていくのは「あなた」なのです。
またコンサルタントは万能ではありません。
あくまで過去のデータから、経営学や統計学などで得た法則、理論、確率を導き出すだけです。でもそんな高度な学術を持ってしても、競馬や競艇などで外れくじを引いてしまいますし、株の投資においてもマイナスを引いてしまう事だってあるのです。要するに、「確率は導き出せても、未来は予測できない」のです。
改めて、コンサルタントのポジションとは「専門知識を持った相談係」なのです。

おわりに

コンサルタントはショップを運営する上では本当に必要なのかというと、
結局のところ、あなたのコンサルタントとの付き合い方により変わってくると思います。
専門的見解を知りたいときは、コンサルタントは有意義な存在になりますし、力強い仲間となるでしょう。それとは逆にコンサルタントから指示されなければ動けないのであれば、あなたはコンサルタントの使用人になってしまいます。
コンサルタントは上手に付き合えば、きっとあなたの強い追い風となることでしょう。

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